コーチングではとにかく「相手の話を聞く」ことが大切だと習う
うなずき、あいづち、くり返し、接続詞
聞くためのテクニックも色々習う
しかし、これらを行えば聞いていることになるのだろうか?
CPの講義資料にはこんな風に書いてある
クライアントに全神経を集中させて、言葉ひとつひとつに興味を示し、(以下略)
コーチング講座 第4回 聞く 5ページより
「クライアントに全神経を集中させる」とはどういうこと?
「興味を示す」とはどういうこと?
一体、何をすれば神経を集中させたり、興味を示せたことになるの?
目次
クライアント目線で考えてみる
コーチ目線で考え出すと、とたんに迷路に迷い込む
そこで逆転の発想!(私の得意技!)
クライアントから見た、良い聞き手とはどんなものかを考察してみる
しかし、これも早々に暗礁に乗り上げる
良い聞き方を考えると、やることは無限にありそうだ
そんなことをイチイチ意識しながら聞いていると、結局聞けていないということにもなりかねない
ん?ちょっとまて!
今なんて言った?
「結局、聞けていない・・・」
そうか!良い聞き方からのさらに逆転の発想!
クライアントから見た「悪い聞き方」を考えることで、最低限の聞き方のコツが見えてくるのかもしれない
ヒントは自分の過去にあり
人間は基本的に自分のことを話したい生き物
私も、もちろん例外ではない
自分の話をしているときに、相手の聞き方が悪くて、気分の悪い思いを必ずしているはずだ
みなさんも、自分に置き換えてぜひ考えて欲しい!
話を聞いていないと感じるときは?
まず、悪い聞き方として真っ先に思いつくのは、「話を聞いていない」と感じることだ
①姿が見えない
極端な例としては、相手の姿が見えないとき
こちらがリビングで話しているのに、相手は別の部屋にいるときなどだ
私の妻は普段おしゃべりだが、私の姿が見えなくなると自然と黙る仕組みだ(笑)
本能的に、「見えない=聞いていない」と察知しているのかもしれない
再び現れると、これまた自然と話も再開されるのだ
②体、顔がこちらを向いていない
また、姿は見えていても、体や顔がこちらを向いていないときには、「聞いてくれてない」と感じることがあるだろう
仕事中、上司や同僚に話しかけた際、パソコンから目線を外さずに「何?」と対応された経験がないだろうか?
また、ドラマなんかでよくありそうな、出勤前のお父さん
朝食の食卓で、新聞を読みながら生返事を繰り返すあれである(設定がY世代的だが)
あいづちこそ打っているものの、つい「聞いてくれてるのかな・・・」と思ってしまうだろう
③目線が逸れている
さらには、コロナ禍によりZoomなどでのオンライン会議が増えている
その恩恵に預かり、オンライン講座やオンラインセッションを利用している方も多いだろう
そんなオンラインでのやりとりの際に注意したいのが、目線である
画面に映らないところでスマホなどを操作していると、目線だけが下に落ちることがある
本人はこっそりやっているつもりだろうが、意外と相手にはバレているのだ
「目は心の窓」というが、目線が逸れていると、やはり意識がこちらに向いていないと感じる
これに類するところでは、相手の話を受けて何か考えている際に、つい目線が斜め上に向いてしまうことがある
この際も、話し手からすると、「あ、今何か自分のこと考えているな」と感じるのである
聞いていないと感じさせないためには全集中
これらのことから逆算して考えると、少なくとも相手に「話を聞いていない」と感じさせないためには、話し手に体と顔を向け、目線も向け続ける必要がありそうだ
なるほど!と思い、早速、実際にセッションでやってみた(すぐ試す!)
すると・・・
これが、めちゃくちゃ疲れる!!!!(笑)
みなさんもぜひやってみて欲しい
相手に、体、顔、目線を向け、真剣に見つめ続けながら話を聞くのだ
私は30分過ぎたあたりで集中が切れた(クライアントさんにはナイショだが 笑)
一方で、良い発見もある
クライアントの言葉がガンガン頭に入ってくるのだ
私は普段、大量にメモを取る方だ(1時間のセッションでA43枚程度)
しかし、この聞き方だとたまにキーワードを走り書きする程度
というか、目線がずらせないからメモが取れない(笑)
それでもメモを取ろうと一瞬目線をずらすと、意識が逸れるのを自分でも感じる
「これが全神経を集中するってことか!!!」
思わぬところで一つ目の疑問が解けたのである
300回目の気づき(遅!)
成長の速度は人それぞれ
しかし、まあこんなものである
人の3倍時間がかかるのは、いつもの私のペースだ
それよりも今は、この小さな前進を大いに喜ぼうではないか!
というわけで、喜び勇んでこの大発見をみなさんに共有したくなったのである
偉そうな語り口のわりに、大したことを言っていない気もする
後編も書いていきたいが完成は未定
今回の記事が面白かった人には、きっと面白いだろう
楽しみに待っていてくれる人がいたら幸いである!