先日、とある傾聴の自主練に参加したときのことである
「その感覚はあなたに何を伝えていますか?」
そう聞きたかったのだが、
この質問を使い慣れていない私は、
「その感覚はあなたに何を伝えていると思いますか?」と尋ねた
人によっては、「それがどうした?」と思うかもしれないが、
ここからは、私の考察だと思って読んで欲しい
この場面では、私は、話し手に「考えるモード」ではなく
「感じるモード」でい続けることを期待していた
話し手が感じている感覚と、
話し手自身との「つながり」が切れないようにしたかったのだ
もし、「その感覚はあなたに何を伝えていますか?」と尋ねた場合、
話し手は、その感覚が発するメッセージを一生懸命感じようとする(と思う)
一方、「その感覚はあなたに何を伝えていると思いますか?」と尋ねた場合、
話し手は、その感覚が示唆するメッセージを「頭で」考えようとするかもしれない
前者が「直感」なのに対し、後者は思考による「解釈」になる
断言はできないが、そうなる可能性が高くなるのではないかと思っている
これは、コーチングでも同じようなことがある
「○○を妨げているのは何ですか?」とダイレクトに訊けばいいところを、
「何だと思いますか?」とか、
「○○を妨げているものについてどう思いますか?」など、
質問をあいまいにしてしまうことがある
「何ですか?」という訊き方は、
ある意味「断定」を迫っているように聞こえる
それに対し、「何だと思いますか?」は「可能性」、
「どう思いますか?」は「意見」を求めているように聞こえないだろうか?
実際、このようにあいまいな質問をしてしまったときは、
クライアントの答えも心なしか「ぼやけて」しまう気がする(私がそんな気がしている)
そして、「しまったな~もっとハッキリ訊けばよかったな~」と反省する
ちょっとした語尾の違いで、
質問のニュアンスは変わってしまう(気がしている)
そのちょっとしたニュアンスが、
クライアントの気づきやセッションの成果に直結することもあるだろう
クライアントにとって必要十分なニュアンスで質問できることが
大切なのだと、改めて感じた