街中のカフェに立ち寄った
幸運にも、他に客はいない
細長い店内の一番奥、
窓際の席に座る
和三盆で作られたモンブランと
私にとっては主食に近いカフェラテを注文
店内に流れるジャズを聴きながら
マンダラートに取り掛かる
8×8、64個のタスクが洗い出される
キリの良いところでふと顔を上げる
目の前の通りを行きかう車
足早に歩道を歩く人たち
向かいのビルの中では誰かが働いている
風も吹き、きっと花粉も飛んでいるだろう
窓ガラスの向こうには、確かに「日常」が動いている
一方、こちら側は空気の流れも止まっているかのよう
相変わらずジャズが流れ、あとはしんとしている
ガラス一枚の隔たりでこうも違うか・・・
そんなことを妻に話すと
「入院していたときと似ている」と言った
同じ空間に存在するのに、
中と外はまるで世界が違う
「隔たり」
いつか哲学対話のテーマにしてみたい